農★blog - 2008/06/12のエントリ
みなさん、こんにちは。文学好きな本州のみなさんに、「北海道で知っている場所は?」と聞くと、必ず「塩狩峠!」という答えが返ってきます。故・三浦綾子さんの代表作「塩狩峠」を意識しての答えなのでしょう。
先日、私が北海道上川郡和寒町にある塩狩峠に行ったときは、最高の観光日よりでした!
ここは三浦綾子さんの自宅です。現在は塩狩峠記念館として、遺品とともに大事に保存されているのですよ。
小説「塩狩峠」の主人公は、長野政雄さん。長野さんは、暴走する列車を止めるために、自ら線路に身を投げたとされています。あまり知られていませんが、その路線は現在も現役路線として使われているのです。
塩狩峠には、もう廃業しましたが、塩狩温泉という温泉旅館がありました。この塩狩温泉に、三浦綾子さんは頻繁に訪れていたそうです。三浦さんが決まって利用していた部屋は、長野さんが身を投げたとされる線路をはっきりと眺めることのできる「松の間」でした。ここにも三浦さんの「塩狩峠」に対する想いが偲ばれます。
写真は、私が廃業時に記念として撮影しておいた松の間です。「松の間を初めて見た!」という人も、多いのではないでしょうか?
さて、この地区の特産品は、越冬キャベツです。峠の下では北海道グルメの期待に応えるため、順調に育っていましたよ。小説「塩狩峠」のころにはなかった景色です。塩狩峠の一帯には、過去の時間と現在の時間が共存しているようにも思えました。