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青年部部員研修開催! (2013-6-20 13:17:27)
6月13日から14日の2日間で恵庭・札幌方面へ部員研修で行ってきました。
13日の午後から出発し、最初の研修先は恵庭市の(有)余湖農園です。
余湖農園さんは栽培を主とする農業生産法人と、流通・販売を主とする販売法人の2社で構成されている農園です。
J-GAPや特別栽培、農産物加工などの6次産業にも早くから取り組み、中国人やマレーシア人なども含め50人以上を雇用し北海道の中でも先進的な農業経営をしています。
野菜や加工品は自社のトラックで行い、パッケージもすべて自社でやっていました。
販売先もたくさん持っていて、一年を通して作物を栽培できるシステムを目指し水耕栽培や伏せ込み栽培などさまざまな方法で作物を栽培していました。
そらち南管内ではなかなか見ない農業形態なので部員のみんなも興味津々。
水耕栽培の施設などを見せていただきながら余湖社長へいろいろ質問していました。
2か所目は札幌の(株)ツカモトミルズです。
こちらの会社はフリーズドライ製法や超微粉末に出来る粉砕技術を持った会社です。
フリーズドライ出来るのは野菜だけだと思っていたのですが、野菜はもちろん日本酒などの液体もフリーズドライ出来るということで農産物加工の幅を広げる事ができると感じました。
粉砕は気流粉砕という粉砕技術で、米やそばなどを吹けば飛ぶほどのきめ細かい粉末状に出来る機械を有しています。
たとえば米を微粉末にすると米粉パンや米粉麺などにした時、とても口当たりがよく質の高い米粉製品を作ることができます。
応対してくれた社長の軽妙なトークもあって、座学でも眠気が吹き飛ぶぐらい楽しい研修が出来ました。
一日目最後の研修はサッポロビール園。
ここではおいしいビールとジンギスカンを楽しみながら部員間の情報交換が活発に行われていました!
余計なことを書くつもりはないのですが、ビール園の後は夜のススキノで大人の研修をしたとかしないとか・・・
研修2日目。すがすがしい顔の部員たちは札幌中央卸売市場へ。
そらち南の玉ねぎや長ネギ、その他さまざまな野菜でお世話になっている丸果札幌青果(株)を訪問しました。
まだ午前中ということもあり、セリ場ではセリが終わった野菜を運ぶモートラが行き交っていました。
普段は見ることができないセリ値がついた札やたくさんの種類の野菜を見ながら、熱心に説明を聞く部員たち。
昔は大半のものが市場を通して流通していたが、今は量販店やスーパーなどと直接取引する割合が高くなり流通の形態が変化してきたと話してくれました。
他にも多種多様な野菜を求めているので、色々なものを作って持ってきてほしいと言っていました。
市場は日々価格が変わり収入の安定とは結びつかないと思われる方も多いでしょう。
それなので安定を求めて契約栽培を希望する人もたくさんいます。
ですが市場も良いものを安定的に出荷すれば価格がついてくる世界でもあるので、市場を利用して自分の生産した野菜の価値を高めいくのも一つの手かなと思いました。
2か所目は江別市のホクトヤンマー(株)です。
近年の農業機械は、経営の大規模化に伴い馬力の大きい機械が増えてきました、パワーは増していますが自動車と同じように環境へも配慮した構造になってきています。
そんな最新型のトラクターやコンバインなどを組み立て・点検している工場内部の見学や、高出力で排気ガスがクリーンなトラクターの試乗、普通の倉庫なら絶対に入らないであろう巨大なコンバイン、作業の効率化・省力化を図るGPSシステムなど最先端の農業機械に触れさせていただきました。
そんな農業機械の前で全員そろって記念撮影!
見た目はいかつい人が多いですが、子供の用に目をキラキラさせて農業機械を見ていました。
最後の研修先は南幌町の農業生産法人 ほなみさんです。
現在は社員・従業員あわせて30名で水稲面積171ha、小麦33ha、ビート7ha、ブロッコリー9haなど大規模経営をしている農業法人です。
農業の他にも、農産物の加工や冬場のパークゴルフ場運営もしています。
長沢社長にお話を伺うと、11年前に法人化した理由として所得の向上と高齢化による後継者不足の解消を目指すためだと仰っていました。
そらち南管内も後継者不足は深刻な問題ですのでほなみさんの法人経営は大変参考になりました。
それと、ビニールハウスの中で出来る冬のパークゴルフ。
1シーズン3000人程来ていただいているということで、前段の余湖農園さんもそうですが従業員をたくさん抱えた法人経営をするために、1年通して働ける環境づくりに力を入れているなと感じました。
これで部員研修の全日程が終了です。
今回の研修先に共通したのが、変化に対応した強い農業でした。
変わりゆく農業形態や日々変化する農業情勢、私たち農業者は変化に対応しながら営農していかなければなりません。
その変化の波に素早く反応したのが余湖農園さんやほなみさんであり、私たち農業者が生き残るための後押しをしてくれるのが、業種こそ違いますがツカモトミルズさんやホクトヤンマーさん、札幌中央卸売市場さんだなと感じました。
お忙しい時期にもかかわらず快く視察を受け入れてくださった皆様には本当に感謝ですね。
ありがとうございました!
そしてこの研修に参加した80名弱の青年部員たちの心にはどう届いたでしょうか?
将来の農業経営に少しでもいい影響が与えられ、活かしてもらえたら幸いです。
お疲れ様でした!
事業部員 斉藤(栗山支部)